医師や看護師といった医療にかかわる仕事をする人々をまとめて医療職、または医療従事者と言います。この医療従事者にはさまざまな職種があり、カウンセラーや薬剤師、助産師などの他に、介護士やヘルパーなども含まれます。

そんな医療職の中では、特に介護にかかわる仕事が、離職率が高いと言われています。その主な理由は、結婚や出産といったものをはじめ、職場環境、賃金の安さ、仕事の過酷さなどが挙げられます。介護職には女性が多いので、結婚や出産で辞める人が多くなる傾向は仕方がないのかもしれません。

また、介護職は人命に関わることもある職業なので、その施設の理念や運営方針に共感できないことが退職の理由になる場合もあるようです。特に問題であるのが賃金の安さと仕事の過酷さであり、介護職は職種全体の平均と比べても賃金が安い傾向にあります。また、体力的にも辛い仕事もあるので、「他の仕事をする方が良いのではないか？」と考えて辞めるケースもよく耳にします。

一口に介護施設と言っても、さまざまな種類があり、それぞれの職場の抱える問題には違いがあります。特別養護老人ホームや有料老人ホームをはじめ、ショートステイやデイサービスなどは、サービス内容にも違いがあるので当然でしょう。特別養護老人ホームは、入所者の入浴や排泄、食事の介助が多く、職員は肉体的疲労が高いとされていますし、有料老人ホームは、ホテルのような環境に近く、コンシェルジュのように利用者の要望を聞くケースもあります。また、ショートステイやデイサービスは、短期間で多くの利用者のお世話をするので、フットワークの軽さが求められるのです。